テレビ朝日系バラエティー番組『林修の今でしょ』3時間SPで健康長寿1000人に長生きの秘訣を調査し、4つのキーワードから長寿の方々が日常生活に取り入れていることをランキング形式で紹介しています。
4つのキーワードは『発酵食品』、『肉料理』、『風呂』、『睡眠』です。
この記事では番組で取り上げられた発酵食品5つに関して紹介していきます。
スポンサーリンク健康食品と発酵食品について
お茶の水健康長寿クリニック院長 白澤卓二先生はこう語られています。
『健康長寿の高齢者というのは介護になっていない。介護になる原因の病気にならない』
『二つの病気を回避できている。1つは認知症、もう1つは骨粗しょう症。この2つの病気にならない人は100歳を迎えた時に生活が自立している。それだけではなく人生をエンジョイしている。』
『この病気を回避していく為に最も重要なことは食生活!何を食べている人が認知症や骨粗しょう症にならないかというのが大切になってきます。』
『ご長寿の9割の人が発酵食品を食べていた!(1000人調査で判明)』
発酵食品の3大パワーは3つあります。
- 栄養素がパワーアップ
- 新栄養素が誕生
- 栄養が吸収されやすいくなる
1.栄養素がパワーアップ
大豆の中にはビタミンBが入っていますが、発酵過程で栄養素が数倍(5~10倍)になることもあります。
つまり大豆そのままを食べる場合と発酵させた大豆を食べる場合とではビタミンBの割合が全然違います。
2.新栄養素が誕生
発酵菌が作ってくれる栄養素があります。例えば納豆はビタミンK2が含まれていますが、そのビタミンは元々大豆の中にはありません。
3.栄養が吸収されやすくなる
発酵のプロセスというのは分解になります。タンパク質は分解されてアミノ酸になっているわけですが、歳を重ねるごとにたんぱくの分解がしずらくなります。
しかし、発酵食品の微生物が消化をしてくれるので非常に吸収しやすい形になっているということになります。→消化に負担をかけない。
よく食べる発酵食品ランキング
5位から1位の順番に紹介していきます。
5位:キムチ
キムチと納豆のコラボが健康長寿に最適であることを納豆の部分で紹介しています。
スポンサーリンク4位:漬物
漬物といっても奈良漬け、柴漬け、ぬか漬け、野沢菜、たくあん、粕漬などさまざまな漬け方がありますが、ご長寿の方々が多く取り入れていた漬け方はぬか漬けでした。
1.生野菜を1日『ぬか』につけるだけで、野菜に含まれる栄養素が激増します。認知症予防に効果的なビタミンB1、B6が大幅UP!
発酵のプロセスで元々野菜の中に入っている栄養素が多くなります。(ぬかにはもともとビタミンBがたくさん入っている)
ビタミンB1のぬかで発酵後の差
- 大根(皮つき):発酵後に16.5倍
- キュウリ:発酵後に8.7倍
- かぶ:(皮なし):発酵後に8倍
ビタミンB1は脳の糖質代謝に必要→認知機能に大きく関係
ビタミンB6のぬかで発酵後の差
- 大根(皮つき):発酵後に5.5倍
- キュウリ:発酵後に4倍
- かぶ(皮なし):発酵後に2.3倍
ビタミンB6はアミノ酸代謝に重要→認知機能に関係している
2.ぬか漬けの酪酸金が腸の傷を修復してくれる!
最近の研究でぬか漬けの中には酪酸菌がはいっていることが分かりました。
酪酸が免疫細胞をしげきして腸内の免疫機能を保ってくれるだけでなく、歳をとると腸管がダメージを受けやすくなります。そのダメージを修復する作用があります。
その為、特に大腸炎を起こした方や消化吸収が悪い高齢者はぬか漬けがお勧めです。
どれくらい食べたら健康にいい?
塩分がきになる漬物ですが、量をたくさん摂ると確かに塩分が高いので注意が必要ですが、
量というよりは野菜のバリエーションを増やすことで栄養素のバリエーションも増える為、なるべく1種類の漬物ではなく、何種類かの漬物を少しずつ食べることが重要です。
3位:味噌
医学的観点からみても健康寿命を延ばすために理にかなった食材。
赤味噌と白味噌の栄養素が癌予防と血圧低下につながる
お味噌汁には赤味噌と白味噌の2種類が存在しますが、赤味噌の赤い色の部分はメラノイジンといって抗酸化能力が非常に高い成分です。【がんと闘う細胞を活性化する効果が期待できる】
白味噌は発酵の過程でGABAというのが作られます。GABAというのはリラックス効果や血圧を下げる効果が期待できます。
つまり両方栄養成分が異なるので両方の味噌を摂取した方が健康的に良いということです。
どれくらいの量を食べるといい?
一番関係しているのは腸内細菌なんですね。その為腸内細菌を保つ量を食べてあげることが大切になります。
量というよりも、1日3食食べているとしたら毎食で味噌汁と摂取することが大事です。
2位:納豆
1.納豆のビタミンK2が骨粗しょう症を予防してくれる!
納豆にはビタミンK2というものが豊富に含まれていてあまり他にないビタミンです。
カルシウムが腸管からきゅうしゅうされた後に、ビタミンK2がないと骨に行きません。
つまり、ビタミンK2はカルシウムを骨に届ける重要な栄養素の役割を担っています。
※ひきわり納豆でも普通でも濃度は変わらない。
2.納豆のスペルミジンが細胞の老化を予防してくれる!
ノーベル賞を受賞した大隅良典先生が発見したメカニズム『オートファジー』は、細胞の中にゴミが入ってきた時にゴミを分解して再利用する働きがあります。
細胞の中のごみが溜まってくると細胞が老化していきますが、このオートファジーが働いた状態にある人は細胞に溜まったゴミを再利用しているので老化防止につながっています。
納豆に入っているスペルミジンはこのオートファジーを促進する働きがあります。歳をとると特に脳の細胞にゴミが溜まっていく状態になるのですが、スペルミジンが常にゴミを処理してそれを再利用しています。
ご長寿の方の納豆の食べ方とは?
1.健康長寿の方は納豆にキムチを混ぜて食べていました。
納豆に入っているのは納豆菌、キムチに入っているのは乳酸菌。この2つは相性が良く、一緒に培養すると乳酸菌が10倍に増えています。
理由は納豆が作る成分が乳酸菌のエサとなっていた為です。
なるべくたくさんかき混ぜて糸状にすることでグルタミン酸が重合して美味しさがUPそして健康長寿につながるようです。
2.納豆とキノコのコラボレーションもスペルミジンを豊富に摂取できるので老化防止に!
納豆が苦手な方はキノコ単体にもスペルミジンはたっぷり入っているのでそれだけ食べていても大丈夫だということです。
1位:ヨーグルト
腸内環境を整えていくことがとても重要になります。
腸の中の善玉菌が多い人はがんになりにくい。そして免疫機能が高くなりインフルエンザなど様々な病気になりにくくなります。
乳酸菌は歳をとると自然に減ってくるため、免疫機能が減ってきて病気になりやすくなるので、善玉菌を減らさないようにするにはキムチやヨーグルトを摂ることがアンチエイジングに繋がります。
ハーバード大学の研究でヨーグルトを食べる人と食べない人成人男女19万人を約30年間調査した結果、ヨーグルトを毎日食べている人は糖尿病のリスクが18%減少していることがわかりました。
腸内環境を保つことが生活習慣病を予防してくれます。
チーズも1つの選択肢ではありますが、乳酸菌を生でとることに関してはヨーグルトが一番良い!
ご長寿の方はヨーグルトをどのようにして食べている?
カレーにヨーグルトをかけて食べている方もいました。
しかし、名医がお勧めするヨーグルトの食べ方はバナナと一緒に食べる事。
バナナにはオリゴ糖が入っており、我々には分解できませんが、腸内細菌が分解できます。それによって善玉菌や食物繊維が増える構造になっています。
これが善玉菌の餌になり腸内環境を改善しヨーグルトの乳酸菌とWの効果がきたいできます。
まとめ
いかかでしたか?日本の伝統的な食品には多くの発酵食品が含まれています。食の欧米化により生活習慣病が問題になりましたが、やはり食を見直し、元の日本人らしい食生活を送ることが長寿の秘訣となりそうですね。そして嬉しいことにこれら食品は手軽に食生活に追加することができます。長生きされたい方は発酵食品を多く摂取していくと良いでしょう。
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